Page 36 - Yamamoto Family -text final
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ゃぐちゃと塗りつぶされている絵でした)私も小学生
でしたが、弟はかなり心が病んでいると感じていま
した。要領が悪く、よく両親に怒られていました。家
族でどこかにでかけても、必ず出先で問題を起こし
てばかりでした。迷子になったり、「帰りたくないー」
とわめいたりと文句ばかり言っていました。
少し大きくなると、棒をもって女の子を追いかけ
回し、当時住んでいた桜山の悪ガキで有名でした。
今では笑い話になりましたが、とにかく神経質だっ
た弟は、洗濯物が少しでもしめっているのが許せな
いらしく、毎朝「靴下がぬれてるー、嫌だー、はきた
くないー」とわめき、母はイライラしながらドライヤ
ーで靴下を乾かし、「もう乾いてるから履きなさい!!」
「嫌だー!!」と毎朝戦争でした。
大雑把な母とはかなりあわなかったようで、ある
時イライラのつのった母は弟に、「あんたを殺して私
も死ぬー」と叫んだ事もありました。これは強烈で今
でもはっきりと覚えています。私はいつも心の中で弟
のことを「めんどくさい奴・・・」とあきれていました。
36 一条の光
でしたが、弟はかなり心が病んでいると感じていま
した。要領が悪く、よく両親に怒られていました。家
族でどこかにでかけても、必ず出先で問題を起こし
てばかりでした。迷子になったり、「帰りたくないー」
とわめいたりと文句ばかり言っていました。
少し大きくなると、棒をもって女の子を追いかけ
回し、当時住んでいた桜山の悪ガキで有名でした。
今では笑い話になりましたが、とにかく神経質だっ
た弟は、洗濯物が少しでもしめっているのが許せな
いらしく、毎朝「靴下がぬれてるー、嫌だー、はきた
くないー」とわめき、母はイライラしながらドライヤ
ーで靴下を乾かし、「もう乾いてるから履きなさい!!」
「嫌だー!!」と毎朝戦争でした。
大雑把な母とはかなりあわなかったようで、ある
時イライラのつのった母は弟に、「あんたを殺して私
も死ぬー」と叫んだ事もありました。これは強烈で今
でもはっきりと覚えています。私はいつも心の中で弟
のことを「めんどくさい奴・・・」とあきれていました。
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