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悪魔は、祈りをおろそかにする者を暗黒に閉ざし、誘
惑の言葉をささやいて罪を犯させようとします。それは
ただ私たちが、神の定められた祈りの特権を用いないか
らです。祈りは、全能の神の、無限の資財が蓄えられて
いる天の倉を開く、信仰の手に握られた鍵です。それに
もかかわらず、神の子らは、なぜ祈りをおろそかにする
のでしょう。絶えず祈り、忠実に見張っていなければ、
私たちは次第に不注意になって、正しい道からそれる危
険があります。敵は恵みのみ座への道をさえぎって、私
たちが熱心な祈祷と信仰によって、誘惑に耐えるための
恵みと力を受けられないように絶えず働いています。

神が私たちの祈りを聞き、それに答えられるには一
定の条件があります。まず第一に、私たちは、神の助け
が必要なことを感じなければなりません。神は、「わた
しは、かわいた地に水を注ぎ、干からびた地に流れをそ
そぎ」(イザヤ44:3) と約束しておられます。飢え
渇くように義を慕い、神を慕う者は必ず満たされるので
す。聖霊の感化を受けることができるように心を開かな
ければ、神の祝福を受け入れることはできません。

私たちが大きな必要を感じているということは、それ
自体が、動かすことのできない理由であり、私たちのた

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