Page 26 - Yamamoto Family -text final
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いがありました。私は、帰りたい気持ちもありました
が、今帰っても自分の心は変わっていないので、同
じことの繰り返しだと思って断りました。その2日後
の安息日に教会へ行くと、同郷の後輩S牧師が、休
暇で出席していました。彼は、礼拝後話があるとい
って、私を講壇脇の控室へ呼び、話をしました。それ
は、私が自我に死ぬことを教えている教会として、牧
師をやめて行くようになった教会で、私が罪の生活
を送っていたので教会から離れたのだと言っている
が、それは本当か、というものでした。彼は、私がそ
んなことをするはずはないから、教会が嘘をついて
いるに違いない、と言わんばかりのそぶりでしたが、
私は、ついに、天の刑罰が来たと思いました。自分の
心の罪が白日にさらされるときが来てしまったので
す。私は観念して、泣きながら、「君を失望させて申し
訳ないが、それは事実だ。自分はそういう人間だ」と
告白しました。そして私は、もう2度と熊本の教会へ
は行けないという思いで家に帰りました。
しかし家に帰ると、今度は、矢も楯もたまらず、子
26 一条の光
が、今帰っても自分の心は変わっていないので、同
じことの繰り返しだと思って断りました。その2日後
の安息日に教会へ行くと、同郷の後輩S牧師が、休
暇で出席していました。彼は、礼拝後話があるとい
って、私を講壇脇の控室へ呼び、話をしました。それ
は、私が自我に死ぬことを教えている教会として、牧
師をやめて行くようになった教会で、私が罪の生活
を送っていたので教会から離れたのだと言っている
が、それは本当か、というものでした。彼は、私がそ
んなことをするはずはないから、教会が嘘をついて
いるに違いない、と言わんばかりのそぶりでしたが、
私は、ついに、天の刑罰が来たと思いました。自分の
心の罪が白日にさらされるときが来てしまったので
す。私は観念して、泣きながら、「君を失望させて申し
訳ないが、それは事実だ。自分はそういう人間だ」と
告白しました。そして私は、もう2度と熊本の教会へ
は行けないという思いで家に帰りました。
しかし家に帰ると、今度は、矢も楯もたまらず、子
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