Page 129 - Revival of faith -text final
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かさないようにしていました。ところが、母は父に対して、今日起こっ
たことを言わなかったのですね。「特別変わったことは起こりません
でしたよ」。そして家族全員でお祈りをして食事が始まったのです。
私は食べ物を飲み込むことができなかったのです。食べようとした
んですけれども、飲み込むことができないんです。何かが出てきそう
なんです。もう喉が詰まりまして、箸をテーブルに置いて、スプーンも
テーブルに置いて、泣き出したのです。私はシクシク泣き始めました。
「ディビット、どうしたんだ」と父に聞かれました。「いいえ・・・別に・
・・何も・・・」と答えました。

私がなぜ泣いたかご存知ですか。自分が石を当てた女性に対し
て、すまないと思っていたからではなく、もちろん、すまないと思いま
した。でもそれが泣いた理由ではありませんでした。もうそろそろ父
親から罰を受ける、それが怖くて泣いたわけでもありません。母の
愛に圧倒されて私は泣いてしまったのです。「どうして、そんなことが
できたのだろう。どうして、あんなふうに私を許してくれたんだろう
か」。自分が間違ったことをしたのを知っていました。母との約束を
守れなかったんですね。でもどういうわけか私の心の中で、あるもの
が変えられてしまったのです。

その私は、自分が全く変えられたように感じました。そのこのよう
に感じたのです。「どうして自分はこんな素晴らしいお母さんを、こ
れ以上悲しませることができるだろうか。そんなことは間違ってい
る。もう二度と再び、彼女を悲しませたり、傷つけたりすることはで
きない」と思いました。その以来、私は戦争ごっこが大嫌いになりま
した。そして、母親に従うことを、心から喜ぶようになりました。彼女
は愛を通して、新しい律法を私の内に書きつけてくれたのです。そ
れが私にとって新しい契約の経験でありました。

「息子よ、お前は戦争ごっこをしてはならない」。これも愛のゆえ
だったんですね。私はその経験のあと、喜んで「あのゲームは二度と

二つの契約│129
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