Page 19 - 新生への道-text
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ことをよく知っていて、「もし、自分の欲しない事をし
ているとすれば、わたしは律法が良いものであることを
承認していることになる」。「律法そのものは聖なるも
のであり、戒めも聖であって、正しく、かつ善なるもの
である」と叫んだのですが、なおつけ加えて「わたした
ちは、律法は霊的なものであると知っている。しかし、
わたしは肉につける者であって、罪の下に売られている
のである」(ローマ7:16、12、14)と言いまし
た。それは、言葉につくせない苦痛と失望があったから
です。彼は純潔と正義とを求めてやみませんでしたが、
彼自身にそこまで到達する力はありませんでした。そし
てついに、「わたしは、なんというみじめな人間なのだ
ろう。だれが、この死のからだから、わたしを救ってく
れるだろうか」(ローマ7:24)と叫んだのです。この
ような叫びは、どこにおいても、どんな時代にも、罪の
重荷に悩む人々の心から等しくほとばしり出たもので
す。こうした人々への答えは、「見よ、世の罪を取り除
く神の小羊」(ヨハネ1:29)というみ言葉よりほか
にありません。

神の聖霊は、罪の重荷から逃れたいと望んでいる魂に
いくつもの例をあげて、この真理をわかりやすく説明し

02 キリストの必要 | 19
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