Page 25 - 新生への道-text
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のではありません。心の中で全く罪から離れなければ、
生活にほんとうの変化は起こらないのです。

悔い改めのほんとうの意味をわかっていない人が多
くいます。罪を犯したことを嘆き、外面的には悔い改め
る人もいますが、それはその悪事のために苦しみに会わ
なければならないことを恐れるからです。しかし、これ
は聖書に教えられた悔い改めではありません。彼らは罪
そのものよりも、むしろ罪からくる苦しみを悲しむので
す。エソウが家督の権利を永久に失ってしまったと気
づいたときの悲しみがそうでした(創世記25~27
章)。またバラムは、自分の行く手に剣をぬいた天使が
立ちふさがっているのを見て、命が奪われるのではない
かと恐れ、自分の罪を認めたのです。けれどもそれは、
罪に対する純真な悔い改めではなく、目的を全く変える
のでもなければ、罪を嫌悪するのでもありませんでし
た。イスカリオテのユダは主を裏切ったあとで、「わた
しは罪のない人の血を売るようなことをして罪を犯しま
した」(マタイ27:4)と叫びました。

ユダは、恐ろしいさばきと自分の犯した罪のため、自
責の念に耐えかねて、こういう告白をせずにはおられな
かったのですが、それは自分の身にふりかかってくる結

03 悔改め | 25
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