Page 20 - Yamamoto Family -text final
P. 20
神様のみ心なら、安息日を守れる仕事を与えて下さ
い、それが見つかったら、み心と信じて行きます、と
祈っていました。私は仕事を休むわけにはいかない
ので、家内が職安へ出かけて仕事を探しましたが、
土日が休みで、中年で技術もない人間を雇うような
会社は、当時はほとんどなく、やっと採用になったの
は、消火栓を製造販売する会社の製品管理や配達の
仕事でした。仕事そのものは単純で、すぐ慣れました
が、今まで人から「先生」と呼ばれて、挨拶されていた
のが、今度は、自分が会社の先輩、上司、お客様に頭
を下げ、挨拶をする立場になると、自分がこれまでい
かに傲慢であったかが思い知らされました。

自我に死ねない

仕事を変え、引越しをして、私と家内の関係は、少
し穏やかになったのですが、家内と子供たちはまだ
問題でした。長女は、私たちの極端な言動と矛盾し
た信仰生活に猛烈に反発し、荒れ狂い、壁を蹴って
穴を開けたり、あるときは、冷蔵庫の中の物を全部

20 一条の光
   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25