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う。あなたはこれからすべての生きた者の母になったのだから」。ほ
んの少し前に、罪の結果として「ちりに帰る」、死ななければならな
い、という死の宣告を受けたアダムが、なぜそのような楽観的な名前
を付けたのでしょうか？

アダムが、自分の妻の名前をエバと付けたのは、罪を犯す前では
なく、罪を犯した後です。そのようなことで、私たちはアダムの信仰を
うかがい知ることができます。どうしてそのように言うことができた
のでしょうか？その答えを２１節が語っています。「主なる神は人とそ
の妻とのために皮の着物を造って、彼らに着せられた」。皮の着物
を造って着せられるためには、何かの動物が死ななければなりませ
ん。罪の結果生じた気候変化と、目に見えない神様の栄光の衣を失
って、裸で震えている人間の体を覆ってあげるために、動物（おそら
く小羊）が、殺されなければなりませんでした。しかし、小羊が殺さ
れたのは、そのためだけではありませんでした。

罪を犯したアダムとエバに対して、神様は、直ちに死の刑罰を与え
られませんでした。むしろ、彼らが生きるために、救い主の義の衣に
ついて説明しながら、彼らに皮の衣を着せられたのでした。それが
どのような光景だったか、想像してみましょう。

神様がアダムに、少し離れた所で遊び回っている、２匹の小羊を
呼びなさいと命令されます。その時アダムは、口笛を吹いて小羊たち
を呼び寄せます。すると２匹の羊は、喜んで飛び跳ね来て、１匹はア
ダムのふところに、もう１匹はエバの胸に抱かれます。

羊を撫でているアダムとエバに、神様は言われます。「アダム！あち
らの石を取りなさい」。アダムは石を取りました。「その石で羊の頭を
打ちなさい！」「神様！この小羊を殺せとおっしゃるのですか？」。うろ

22 │ 聖所‐福音の道しるべ