Page 133 - 新生への道-text
P. 133
が、ただその一人のために愛するみ子を与えられたよう
に、はっきりとした完全なものです。

イエスは「あなたがたは、わたしの名によって求める
であろう。わたしは、あなたがたのために父に願ってあ
げようとは言うまい。父ご自身があなたがたを愛してお
いでになるからである」(ヨハネ16:26,27)。
「わたしがあなたがたを選んだのである・・・あなたが
たがわたしの名によって父に求めるものはなんでも、父
が与えて下さるためである」(ヨハネ15:16)と言
われましたが、イエスの名によって祈るとは、ただ祈り
のあとにイエスのみ名を唱えるというのではなく、イエ
スの心と精神をもって祈り、それと共に、イエスの約束
を信じ、その恵みに頼り、彼がなさった働きを行うとい
うことです。

 
神は、私たちが礼拝に専念するからといって、この
世から離れて世捨て人となったり、修道僧になることを
望んでおられるのではありません。私たちの生涯はキリ
ストの生涯のように、山と群衆の間になければなりませ
ん。祈るばかりで働かない人は、まもなく祈ることを止
めるか、その祈りはただ形式的な習慣になってしまいま

11 祈りの特権 | 133
   128   129   130   131   132   133   134   135   136   137   138