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ど、心躍る毎日でした。

心肺停止!?

そんなある朝、学校へ行こうと、いつものように玄
関に立つと、急に息ができなくなりました。突然に心
肺が停止してしまったのを感じました。意識が遠の
いていきます。そればかりでなく、目に映るものが走
馬灯のようにゆっくり過ぎていきました。そして直感
的に死を覚悟しました。その時、私を見送りに母が
玄関に近づいて来るのがわかりました。とっさに、こ
れが自分の人生の最期になることを自覚しました。
何か話そうとしても、声すらでませんでした。視界が
消えかかっていきました。自分が死ぬ前に、せめて
一言でも言いたい。母に私の人生の最期の言葉を
伝えようと、ありったけの力を込めて、声にならない
声で叫びました。「今まで自分を育ててくれてありが
とう!」。そのまま意識を失っていきました。

何が起きたのかわかりませんでした。実は、意識

救いを得させる神様の力 67
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