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「いいえ！」というたった一言でした。へびと話をしたとしても、夫の
ところに走って行って、聞いてみればよかったのです。善と悪を知る
木の実を、へびから受け取って手で持っていたとしても、それを神様
のところに持って行って、お聞きすればすむことでした。アダムとエ
バに与えられたテストは、単純なものでした。

しかし、最後のアダムであるイエス様が直面された試みは、大き
な苦しみを伴うものでした。最後の世代に与えられる試みも、激し
い苦悩と苦痛を伴うものでしょう。しかし神様に感謝しましょう。主
が勝利を得られたように、私たちも勝利を勝ち取ることが出来るの
です。

アダムとエバが罪を犯した時、神様は、すぐに彼らを赦してしまっ
て、何もなかったかのようにされることは出来なかったのでしょう
か？そのようなことは、できませんでした。それは、神様の律法を守
ることは、それほど重要なことではないと、全宇宙に表明するような
ものでした。罪は非常に恐ろしいものであると、見なされなければ
なりませんでした。罪はその結果を、必ず刈り取らなければなりませ
ん。罪は宇宙を破壊する力だからです。

それから、天使は救い主になれなかったのか、という質問もありま
す。罪を犯した者のために、罪を犯したことのない者が死んでも、よ
かったのではないでしょうか？しかし、律法を犯した者の身代わりと
して、罪の代価を支払うことが出来るのは、律法を定められた神様
だけが出来る務めでした。

もし天使が、罪人の身代わりとして罪の代価を支払うなら、律法は
天使のレベルまでしか、適用されないことを証明したに過ぎなくなり
ます。しかし、神様の律法は、神様ご自身さえも縛られるものです。

180 │ 聖所‐福音の道しるべ