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二人のアダムの再会 

天 国の 神 様 のみ座の周りに、私たちが 共 に集まる時、私たちは
皆、同じ言葉を話すようになります。その時、この世界で経験したあ
らゆる悲しみ、悪い思い出などは忘れ去られています。かつて自分た
ちがとても罪深くて、邪悪な者であったということは覚えています。
しかし、神様の恵みによって過去に行った罪深い行為とか、そういっ
たものを記憶しないようになっているのです。なぜなら、私たちは、
罪の除去という経験にあずかるからです。私たちの脳から、あらゆる
罪の記憶を神様が消去してくださいます。そこで、救いの喜びを、完
全にして十分に味わうことができるようになるわけです。

私が小さかった頃、母から聞かされた話があります。私は5人兄
弟として育ったわけですけれども、私がひとり男の子で、あと姉が1
人、妹が3人いました。そのとき母から聞かされた話で、一番印象に
残っているのは、第一のアダムと、第二のアダムが再会するという話
でした。イエス・キリスト、救い主イエス様とくらべて、アダムの背丈
はだいたいイエス様の肩ぐらいなんです。そして、その時、救われた
すべての人に、イエス様が金の冠を授けてくださいます。その一つひ
とつの冠には、私たちの名前が刻まれています。ガラスの海で、何ら
かの順番通りに整列するわけですけれども、一人ひとり、天使たちに
名前が呼ばれます。最初に呼ばれる名前はアダムです。第二のアダム
であるイエス・キリストの前にアダムがやってくる時、アダムはどうい
うわけか、その冠を受けるのを躊躇するのです。なぜなら、彼は自分
のせいで、自分が失敗したせいで、この6000年もの罪深い悲惨な
歴史を引き起こしてしまったという事実を知っているからです。

そして、第一のアダムは、このかぶせられた冠を地面において、イエ
ス様の前にひれ伏して、「これはすべてあなたの恵みによるもので、
私はこれを受けるに値しません」と言うのです。「これは私にはもった
いないものです。これはすべてあなたの恵みのおかげです」と・・・。

二つの契約│109
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