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できるようになるための、たどらなければならない各段階を表して
います。完全な救いとは、罪人が神様の栄光の前に死ぬことなく立
つことができるようにされ、永遠に共に生きるようになることを言い
ます。そのためには、罪人から罪の問題が解決されなければなりま
せん。「ただ、あなたがたの不義があなたがたと、あなたがたの神
との間を隔てたのだ。またあなたがたの罪が主の顔をおおったため
に、お聞きにならないのだ」（イザヤ５９：２）。

それゆえ聖所制度は、罪人が神様のシカイナの栄光の前に出るた
めに、即ち至聖所におられる聖なる神様と対面できるようになるた
めに、罪はどのように赦されて、どのように罪から離れて、罪を犯さ
ない生活を送るか、そして最後には、罪の存在そのものを、どのよう
に処理されるのかを教えるものでした。

そのことを 理 解 するために、実 例をあげたいと思います。数年
前、私の家の前の畑に、色々な野菜と一緒に白菜も植えました。秋
になり、白菜は、ほれぼれするほど大きくなり、最高級の立派な白菜
に成長しました。ところが、私たちが暮らしているジョージア州に、
急に晩秋の大霜が降りました。そして、朝日が昇って霜が溶け出す
と、白菜がみるみるしおれていったのです。これまで太陽の光は、
白菜に生命と活力を与えている源泉でしたが、しかし、霜に触れた
時から、太陽は死と破滅をもたらす存在となってしまったのです。
太陽の光はいつもと同じものですが、霜を受けた後の白菜は、もは
や太陽の光もとでは生きられないほどに、その性質が変わってしま
ったのです。

同じように、罪が私たちの性質を変え、私たちと神様の関係を破
壊してしまいました。人間は本来、神様の臨在の前で、生命と活気

第３章 │ 29