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しているのだということを教えてくれます。
青色は、聖書では常に「従順」を象徴しています(民数記15:38

~40参照)。神様はイスラエルの民に、ご自身の戒めを覚えて服従す
るためのしるしとして、衣服の裾に青いふさをつけるように命じられ
ました。またこの青色は、神様の戒めに完全に服従された、イエス・
キリストの生涯も象徴しています(ヨハネ14:30、31)。

緋色(赤)は、キリストが、罪人の救いのために流された、犠牲の血
を象徴するものでした。この赤い染料は、当時「スカレット(Scar-
let:アカタテハ)」と呼ばれる、赤いチョウの一種を乾燥させて採取
したものです(その虫の名前が付けられてScarletつまり「赤色」とい
う英語が派生しました)。それは私たちを救うために、人としてこの
地へ来られ、「虫けら」のように扱われ、十字架で赤い血を流された
キリストを象徴します。詩篇22篇6節には、「しかし、わたしは虫で
あって、人ではない。人にそしられ、民にあなどられる」という預言的
な表現があります。

紫色の染料は、その当時、地中海の特殊な貝をとって、乾燥させた
ものから作られました。一着の服を紫に染めるためには、膨大な量
の貝が必要だったため、紫色の衣服はとても高価で、それはほとん
ど、王侯貴族のためのものでした。そして、紫色は、青と赤を混ぜる
とできるため、青色が象徴している服従する人生と、赤が象徴する
キリストの犠牲の血が結びついて、人は天の王家の一員となること
を意味していたのです。

さらに、この 垂れ 幕 の下地は、繊 細に織られた白い亜 麻 布 でし
た。これは、イエス・キリストの純潔な品性と義の生涯を象徴してい
ました。

34 │ 聖所‐福音の道しるべ
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