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るという事です。どんな困難、不都合があっても、どんなことがあっ
ても、神様の戒めに従うという事です。

ストラディバリウスとイエス様の音楽

1940年代、50年代のことです。アメリカに有名なバイオリニス
トがいました。そのバイオリニストは、一流のバイオリンであると言
われていたストラディバリウスというバイオリンが欲しかったのです
ね。ロンドンの郊外にいる老人がバイオリンを所有しているという
情報を得ました。そのバイオリニストが、バイオリンを所有している
という老人に手紙を書きました。「私はバイオリン奏者であります。
コンサートなどをいたします。ストラディバリウスというバイオリン
を、ずっと探してきました。あなたの所有しているストラディバリウス
を、私が買うことはできないでしょうか。その金額を教えて下さった
ら買いたいと思います」。1か月後に返事が返ってきまして、一言だけ
でした。「ノー、私のバイオリンは売り物ではない」と・・・。それだけ
でした。

しばらくして、バイオリニストが、リサイタルのために、ロンドンに行
く機会がありました。リサイタルが終わり、間が残っていたので、その
老人の住所を尋ねてみることにしました。彼の家に着くと、太り気味
の老人が出てきて、「何だ!」と言われました。「私は、こういうもので
す。あなたのバイオリンを買い求めたいという手紙を書いたことがあ
ります」。「私のバイオリンは売り物ではないと言ったではないか」。
「わかります、わかります。でも今回ロンドンに来る機会がありまし
て、そのついでに、足を伸ばして、あなたのバイオリンを見せていただ
きたいと思ったのですけれども、それは出来ますでしょうか」と尋ね
ました。
「わかった。では入りなさい」ということになりました。それから、押

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