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ごとに、彼らは各自が「ひとつの初穂」となるのでした。そして、14
万4千人は人類の歴史の終末、福音の最後の収穫の時に、一番先に
よく実った初穂です。この初穂が先に準備されなければ、収穫が始
まることはできないのです。

C、除酵祭(じょこうさい)
除酵祭は、過ぎ越し祭の後に行われ、一週間、パン種の入ってい
ないパンを食べる祭りです。パン種は、聖書で罪を象徴しました。
罪は私たちの生涯において、自我を膨れ上がらせます。除酵祭は、イ
エス様の犠牲が捧げられた後には、罪のない生涯を生きなければ
ならないという、霊的な意味を持っています。

D、五旬節(ペンテコステ)とその初穂
五旬節は、揺祭の後50日目に守る祭りでした。「五旬」とは、50
を指す単語です。五旬節の時にも初穂を捧げる儀式がありましたが、
その初穂は、パン二個でした。「またあなたがたのすまいから、十分
の二エパの麦粉に種を入れて焼いたパン二個を携えてきて揺祭とし
なければならない。これは初穂として主に捧げるものである」(レビ
23:17)。このパンは、イエス様という初穂が粉にされて、人類が
食べて生きることが出来る命のパンとなられたことを象徴していまし
た。ここで、五旬節のパンは、パン種を入れたものとされています。パ
ン種は罪を象徴していましたが、時には、真理や聖霊の働きを象徴
することもありました。「またほかの譬を彼らに語られた、『天国は、
パン種のようなものである。女がそれを取って三斗の粉の中に混ぜ
ると、全体がふくらんでくる』」(マタイ13:33)。五旬節の日に臨ん

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