Page 47 - RememberMe!

と批判します。安息日はユダヤ人の休日で、日曜日はクリスチャンの
聖日だという、誤った前提に基礎をおいた考えです。だとすれば、
安息日を守る人は皆、律法主義者になるわけですが、このような断
定は、二つの前提から一つの結論を導き出す推理論法を誤って適
用した結果です。

大前提：キリスト時代のパリサイ人たちは、行いによって救いを
得ようとする律法主義者であった。

小前提：パリサイ人らは皆、徹底した安息日遵守者であった。
結論：ゆえに今日も、安息日を徹底的に守る人は、パリサイ人
と同様の律法主義者である。

もしも、このような論理展開が正しいのなら、全く奇妙な、とんで
もない結論が出されるようになってしまいます。福音書によると、パ
リサイ人たちは、安息日だけでなく、什一献金、施し、断食祈祷など
も徹底的に行う人々でした(ルカ18：11、12)。だとすれば、次のよう
な論理も展開され得ます。

大前提：キリスト時代のパリサイ人たちは、律法主義者であった｡
小前提：当時のパリサイ人たちは、什一献金、施し、断食祈祷な

どを徹底的に行っていた。
結論：ゆえに今日も、什一献金、施し、断食祈祷を実践する人

新約聖書と安息日 47