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めるほど、だんだんと良心が痛み始めました。そし
て、あの時の老いた母の姿と、自分のとった態度を
申し訳なく思う心が日に日に増していきました。

そんなある日、教育課程が終わりにさしかかり、正
月休みのため、全員帰省することになりました。しか
し、私には帰る家がありませんでしたので、仕方な
く、九州に住む、祖父の家に泊めてもらうことにしま
した。それから、帰隊する数日前に、関東に戻ってく
ることにしました。九州で何日か過ごしたあと、関東
に向かっている時に、以前自動車工場で働いていた
時の友人から、たまたま連絡があり、久しぶりに会う
ことになりました。真夜中でしたが、泊めてくれると
いうことで、待ち合わせの店に行きました。すると、
友人達は、だいぶ前から宴会をしていたみたいで、
ほとんど食事を終えていました。私もその席に着き、
注文してから、１５分ほどしてからですが、一人、し
ばらくするとまた一人席を立っていきました。気がつ
くと私一人その宴会の席に取り残されていました。
不思議に思い、連絡をしても音信不通となり、誰一人

救いを得させる神様の力 53