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6、聖所の清め

レビ記16章の、大贖罪日についての説明で、神様は、この日に、イ
スラエルの民をもろもろの罪から清めると語られました(レビ16:3
0)。しかしこの日には、彼らの罪が清められるだけでなく、彼らの罪
によって汚れた、聖所そのものを清められるとも言われています(レ
ビ記16:15、16)。

地上の聖所は、天において行われるイエス様の働きを教える実物
教訓であり、主に従う信仰者がたどるべき信仰の経験を、順序正し
く説明してくれる型でした。

私たちが罪を犯した時、その罪は天の記録の書に記されます。そ
の理由は、神様が私たちの罪を赦される時、私たちがその罪を、真
心から悔い改めて放棄し、罪の問題を良心的に解決したことを証明
するためです。もし私たちが、同じ罪を継続的に犯すなら、天使たち
は、私たちの罪を書いては消し、書いては消すことを繰り返します。
罪を犯した時は記録され、悔い改めた時は消すことが、延々と続くこ
とになります。大贖罪日の働きとは、罪を犯す生活が、その人の人生
において終わった時、罪の記録の書から、記録そのものを永久に取
り除くことです。これを罪の除去と言います。この罪の除去のために
は、罪人の心の中から、すべての罪の問題が解決されることが、まず
起こらなければなりません。天において罪の除去が行われる時、私
たちの心からは、罪の記憶さえも消し去られます。

それからレビ記16章では、イスラエルの罪によって汚れた、聖所
自体を清める働きが、大贖罪日に行われると言われています。

罪人が羊を連れてきて、殺した時に流れたその血の中には、罪人

第6章 │ 143
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