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がたを知らない」(マタイ２５：１２)と言われてしまうのです。

３、燔祭とアブラハムの経験

燔祭についての説明を終える前に、私たちは、モリヤ山で、自分の
息子を燔祭として捧げるように言われた、アブラハムの経験に目を
向けてみましょう。

「これらの事の後、神はアブラハムを試みて彼に言われた、『アブ
ラハムよ』。彼は言った、『ここにおります』。神は言われた、『あなた
の子、あなたの愛するひとり子イサクを連れてモリヤの地に行き、わた
しが示す山で彼を燔祭としてささげなさい』」（創世記22：1、2）。

これは本当に衝撃的な言葉です。本当に神様がこのようなことを
言われたのでしょうか。「彼を燔祭としてささげなさい」。神様はア
ブラハムに、彼のひとり子イサクを本当に燔祭として捧げなさいと命
じられたのでしょうか？アブラハムはもしかして、神様の言葉を聞き
違えたのではないでしょうか？

これまで学んできたように、燔祭というのは、そのいけにえの腹を
切り裂き、あらゆる内臓を取り出して水で洗い、頭と足を切り分け、
祭壇の上に置いて焼くことです。それである人は、こう言うかもしれま
せん。「たぶんアブラハムは、燔祭の捧げ方の明確な手順をその頃
は、よく知っていなかったのだ」と・・・。

しかし、私たちは創世記１５章で、アブラハムは神様の命令とし
て、雄牛、山羊、鳩など、つまり、燔祭の時使う動物たちを持ってき
て、二つに裂き、裂いたものを互いに向かい合わせて並べたことを
知っています。その時神様は、ご自身の栄光の炎で、裂いたものの間
を通り過ぎ、その燔祭のいけにえを直接焼いて下さることで、アブ

44 │ 聖所‐福音の道しるべ