Page 47 - My FlipBook
P. 47
常に従順に神様に従う父親の姿を見ていたので、父を通して、神様
がどのような方であるかを知っていたのでした。イサクは、震える父
を手伝って自分を縛り、祭壇の上に横たわりました。このイサクの従
順は、自ら進んで十字架に架かられた、イエス様を象徴するもので
した。

ところで、神様は、現代において、これほどの犠牲を要求されるよ
うなことはないと考える人がいるかもしれません。しかし、読者の
皆さん、ローマ人への手紙12章1節を読んでみましょう。「兄弟たち
よ。そういうわけで、神のあわれみによってあなたがたに勧める。あ
なたがたのからだを、神に喜ばれる、生きた、聖なる供え物としてさ
さげなさい。それが、あなたがたのなすべき霊的な礼拝である」と言
われています!私たちの礼拝は、まさに、私たちのすべてを、供え物
として捧げる行為なのです。

アブラハムは、イサクを殺すふりをしたのではありませんでした。
彼は刃物を取り、息子の若々しい肉体に、それを振り下ろそうとした
のです。その瞬間、主の使いの声を聞きました。「アブラハムよ、ア
ブラハムよ・・・わらべを手にかけてはならない。また何も彼にして
はならない。あなたの子、あなたのひとり子をさえ、わたしのために
惜しまないので、あなたが神を恐れる者であることをわたしは今知
った」。

「イサク!」「お父さん!」。涙で抱き合う父と息子の耳に、羊の泣
き声が聞こえてきたのです。彼らが目を上げて見ると、角をやぶに掛
けている一頭の雄羊がいました。二人は、その雄羊を捕え、喜びのう
ちに燔祭のいけにえとして捧げました。

後に、この場所が、エルサレムの神殿の祭壇の位置になったと、聖

第4章 │ 47
   42   43   44   45   46   47   48   49   50   51   52