Page 49 - My FlipBook

のない者たちへの教訓のためでもあったのです。キリストとサタンの
間の大争闘の場所、すなわち救いのご計画が成し遂げられる地球は
教科書でした。

かつてアブラハムが、神様の約束に対する不信仰を表したため
に、サタンは神様と天使の前で、彼は契約の条件に従えなかったと
非難し、そのため神様の祝福を受ける資格はないと告訴しました。
そこで神様は、全天の前で、ご自身の僕の忠誠を試み、完全な服従
以外は、何物も受け入れられないことを証明して、彼らの前に、救い
の計画をさらに明らかに示そうとされたのです。

私たちの先祖、アダムとエバに与えられた禁止令に従うことには、
何の苦痛もありませんでした。しかし、アブラハムに与えられた命令
は、最も苦しい犠牲が要求されました。全天は、アブラハムの断固と
した服従を、驚異と称賛をもって見つめたことでしょう。サタンの告訴
は偽りであることが明らかになりました。神様はアブラハムに、「あな
たの子、あなたのひとり子をさえ、わたしのために惜しまないので、
わたしは今やあなたが神を恐れる者であることを〔サタンの告訴に
もかかわらず〕わたしは今知った」と言われました。他の諸世界の
住民たちの前で、誓いをもってアブラハムに約束された神様の契約
は、服従する生涯には必ず報いがあることを証明しました。

アブラハムに、彼の息子をいけにえとして捧げなさいという命令
が与えられた時、全天の関心がそこに集中したことでしょう。そして
彼らは、緊張して、この命令が実行されていく過程を見守ったことで
しょう。イサクが、「燔祭の小羊はどこにありますか」とたずねた時、
それに対してアブラハムが、「神みずから燔祭の小羊を備えてくださ
るであろう」と答えた時、また、本当にアブラハムが彼の息子を殺し

第４章 │ 49