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《復活節》
皆さんは、来年の復活節〔イースター〕がいつなのか知っていま

すか?恐らく、ご存じないでしょう。それは、復活節の日が毎年変わ
るからです。その日付けはどのように決まるのでしょうか?復活節
は、春分の日の後、最初の満月が出た後の日曜日になります。実は、
クリスマスと復活節は、異教の冬至祭と春分祭に正確に一致してい
るのです。その理由は何でしょうか?イエスはなぜ、わざわざ異教の
冬至祭の時に生まれ、春分祭の時に復活なさったのでしょう?驚く
べきことに、これら二つの祭りの起源は、太陽神を崇拝する宗教に
あり、その日付けから、その日に行う風習に至るまで、そのままキリ
スト教会に取り入れられたのでした。

初代教会のキリスト者たちは、イエスが十字架で死なれた、ユダ
ヤ宗教歴の1月(ニサン)の14日、すなわち過越祭(Passover)をキリ
スト受難の記念日として、除酵祭(種入れぬパンの祭)の霊的な意
味(Ⅰコリント5:6~8)を、新しい契約に関連させて、長い間守って
きました(Ⅰコリント11:23~26)。しかし、ユダヤ人の第1次反乱(西
暦70年)と、第2次反乱(西暦132~135年) 以後、ローマ帝国の憎悪
が深刻になり、ついにはユダヤ教が非合法化されるようになると、
安息日の遵守とともに、キリスト受難の概念も、キリスト者たちがユ
ダヤ教徒と誤解される原因となり、そこから脱しようとする心理が
大きく作用しました。そうして2世紀の半ばになって、1月14日の受
難記念日の代わりに、過越祭の次に来る日曜日を「復活節-日曜

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