Page 78 - RememberMe!
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る指針や、民衆を統制する民法をお与えになりました。これらの律
法は、モ-セによって書物に記録されたので、モ-セの律法と呼ば
れています。①民法:イスラエルの民の社会秩序を保つために必要
でした。②礼典律:キリストが来られるまでの祭事の礼式法。③道
徳律:神と同胞に対する私たちの本質的な関係に土台を置いたも
ので、その創始者のように変わることができません。

「十戒はイスラエルに与えられた礼典律や民法とは異なり、道
徳律は全人類のために与えられたもので、決して廃止されたり無効
にされたりすることはない」(William C. Procter, Moody Bible Institute

Monthly, Dec. 1933, p.160)

ジョン・ウェスレーは、次のように訴えます。「旧約の犠牲の祭り
と聖所の礼拝に関連する儀式などを含む律法を、主は廃するため
に来られた。しかし、道徳律である十戒は廃されなかった。・・・福
音の敵どもが、『我らの主は戒めを廃した。ただ一つの義務だけが
残っているが、それは信じることだ』と人々に教える。父よ、彼らを
おゆるしください。彼らは何をしているのか、分からずにいるので
す!」(John Wesley, “Upon Our Lord’s Sermon on the Mount”, Discourse
5, in Works, Vol. 5(1829 ed.), pp.311,317)。

残念ながら、イエスを十字架につけたその瞬間にも、羊を殺して
いたユダヤ人たちは、今でもメシアを待っています。しかし、十字架
によって聖所の垂れ幕は破れ、私たちは、はるかに優れたいけにえ
であるキリストを通して、神の御前に進み出ることのできる道が開

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