Page 86 - RememberMe!
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背景をよく調べてみることが先決です。ヘブル人への手紙3章で、
パウロは、モーセよりすぐれたキリストを説明しながら、モーセやヨ
シュアが与えることのできなかった安息について説明しています。
4章は、3章に続いて、モーセやヨシュアが与えることのできなかっ
た安息を私たちに下さるキリストを説明していると考えれば、文脈
に合います。3章と4章は、どちらも同じ旧約の言葉を引用してい
ますが(詩篇95:7~11)、荒野で背いてカナンの安息に入ることの
できなかったイスラエル人を例に挙げながら、心をかたくなにしな
いで、服従するように勧告しています。このような背景を踏まえ、次
に、ヘブル人への手紙の4章に言及される安息と休むことを分類、
分析して、それぞれの意味を整理してみます。

 まず、新約聖書に出てくる「安息」と「安息日」のギリシア語の
  用法は、次の通りです。

ギリシア語 用法と頻度
サバトン sabbaton
安息日 57回
サバティスモス sabbatismos 安息の時 1回
カタパウシス katapausis 安息 7回、休み 2回
カタパウオ katapauo 休み 1回、休みを与える 1回

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