Page 93 - RememberMe!
P. 93
と不従順を続けたので、真の安息に入ることができませんでした。

5 「こういうわけで、安息日(σαββατισμοs )の休みが、
神の民のためにまだ残されているのである」(4:9)。

ですから、安息の時は、まだ神の民に残されているのです。どうし
てここだけ、サバティスモス(sabbatismos)が使われているのでしょ
うか?サバティスモスは、ここだけに使われている単語として、「安
息(カタパウシスkatapausis)」とは異なり、「安息日の遵守」あるい
は「安息日を守ること」と翻訳することができます。

ゆえに、4章9節の正確な意味は、次のようになるでしょう。「神
の民にとって、安息日を守る(遵守する)ことが残っている」。文脈か
ら見ても、言語学的に見ても、この言葉はここで第7日安息日を指し
ているに違いありません。したがって、「安息」という一貫した用語
の代りに、サバティスモスという特殊な用語を使っているのです。明
らかにヘブル人への手紙の記者は、ここで、第7日安息日の遵守が
神の安息といかに深い関係があるかを示しており、その安息日の
遵守が神の民にとって重要だということを強調しています。

6 「なぜなら、神の安息(κατ παυσιν)にはいった者は、
神がみわざをやめて休まれたように、自分もわざを休んだ

  からである」(ヘブル4:10)。
神の安息に入った者、すなわちキリストに出会って服従し、サバ

新約聖書と安息日 93
   88   89   90   91   92   93   94   95   96   97   98