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物、または偽り誓ったすべての物を返さなければならない。すなわち
残りなく償い、更にその五分の一をこれに加え、彼が愆祭をささげる
日に、これを元の持ち主に渡さなければならない』」(レビ6:2~5)

この愆祭の儀式から、私たちは、故意の罪の赦しを受ける方法に
ついて、ヒントを得ることが出来ます。しかし、本来、聖所の儀式は、
知らずに犯した罪や、計画的でない罪の赦しのために制定されたも
のでした。

悪と知りながら罪を犯した人について、愆祭に示された手順は次
の通りです。まず、罪人は自分の罪を告白して(民数記5:6、7)、次
に被害を受けた相手に会いに行き、過失を告げて償わなければな
りませんでした(民数記5:7)。それから、神様に愆際を捧げました
(レビ6:6)。このようにする時に、罪人の罪は赦されるのでした。
このような意味からイエス様は「祭壇に供え物をささげようとする
場合、兄弟が自分に対して何かうらみをいだいていることを、そこで
思い出したなら、その供え物を祭壇の前に残しておき、まず行ってそ
の兄弟と和解し、それから帰ってきて、供え物をささげることにしな
さい」(マタイ5:23)と言われたのでした。

(5)洗盤

洗盤は、『大杯』あるいは『海』とも表現される、大きな水を満たし
た水盤でした。祭司たちが、聖所の務めを始める前と終わりの時、犠
牲の供え物をささげた後、特に聖所の中に入る前に、洗盤で彼らの手
と足を洗うようになっていました。この洗盤は、青銅で造られていま

78 │ 聖所‐福音の道しるべ
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