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りなしの祈りは、私たちの救いにおける補助的なものではなく、な
くてはならない大切なものでした。私たちが、「あわれみを受け、ま
た、恵みにあずかって時機を得た助けを受けるために、はばかること
なく恵みの御座に近づ」(ヘブル4:16)くことが出来るのは、香壇の香
が聖所内に立ち込めて、至聖所から流れ出る神様のシカイナの栄
光から守ってくれるためなのです。

天には、イエス様の功績、イエス様の生涯に表された、自己否定と
自己犠牲で造られた義の香りが、神様の民の祈りと混ぜ合わされて
立ちのぼって行きます。罪人の真剣で謙遜な祈りが、神様のみ座に
のぼって行く時、キリストは彼らの祈りに、ご自分の完全な服従の生
涯という功績を混ぜて下さいます。私たちの祈りは、この香りが加え
られることによって、神様のみ前に香ばしいものとなります。キリスト
は私たちのために執り成すと約束されました。それで、天父はいつで
も、み子イエスの切なる祈りを聞き入れて下さるのです。

私たちがイエス・キリストの恵みと、聖霊の力によって完全な者に
なるまでは、神様のみ前に立つことのできる者は誰一人いません。イ
エス様が輝く栄光のうちに再臨なさる時、生きている聖徒たちと復
活した聖徒たちは、「だれが、その前に立つことが出来るだろうか！」
と、叫ぶことでしょう。聖徒たちの祈りも、イエス・キリストの完全な
義、主の恵みの香りが混ぜ合わされていなかったら、天父のもとに
届けられることはありません。

Ｂ、執り成しの祈りを受ける者たち
ここで、もう一度確認しておきたいことがあります。祭司が聖所に入
って罪人のための執り成しの祈りを捧げる前に、罪人は、傷のない犠

第５章 │ 95