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る祭司は、寿命がきて交代しなければなりませんでした。しかし、大
祭司としてのキリストは、永遠不変の仲保者として、全人類の罪のた
めに、ただ一度だけ流されたご自分の血をたずさえて、天の聖所に
入られました。

先に述べたように、聖所の第一の部屋にある三つの備品は、聖化
のための唯一の方法を示しています。つまり、燭台が表す真理の光
は、天国を目指す巡礼者の旅路を照らします。命のパン、すなわち神
様のみ言葉は、旅する巡礼者を力づけ養ってくれます。そして、時機
を得た助けを受けるために、恵みによって、祈りという武器を与えら
れました。

私たちは、世に対しては心を閉ざし、天に向かって心を開くべきで
す。神様のみ言葉を食べて力を受け、魂の呼吸である祈りを通して、
神様のお心に深く入っていきましょう。これが、清い生涯を送るため
の鍵です。エノクは、この聖化の秘訣を心得ていました。堕落した世
の中にあって、彼は世と同化しないで、三百年以上も聖なる神様と共
に歩んだのでした。

２）聖所が語るキリストの執り成しの働き

１、執り成しの働き

キリストの中保者としての働きと、私たちの救いとの関係は、これ
まで学んできた聖所の制度の中によく表されています。私たちがカ
ルバリーの十字架に近づく時、言葉にできない大きな愛がそこにあ
ることを見ます。私たちが、信仰によって犠牲の意味を悟る時、自分
自身が、神様のおきてを破り、罪に定められた罪人であることが分

第５章 │ 99