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牲の羊をたずさえてきて、外庭で罪祭と燔祭をささげなければなり
ませんでした。つまり、真の回心と罪を捨てる経験がなければ、たと
え人が、多くの真理を理解し同意していたとしても、また、どんなに
熱心に教会へ出席していたとしても、実際には、イエス・キリストの完
全な義を着せられることも、執り成しの祈りを捧げてもらうこともな
いのです。聖所の外庭の経験を通して、信仰によって聖所に入ってい
ない人のために、主は執り成しの祈りを捧げる事はできません。その
人は悔い改めておらず、罪を捨て去ってもいないので、キリストは彼
のために、天父のみ前で執り成すことはおできにならないのです。

ですから、今日、多くのクリスチャンが、教会でイエス・キリストの
み名によって祈っていますが、実際には、キリストの執り成しの恵み
を受けているのは、少数ということもあり得るのです。多くの人が、
自分たちの罪はすでに天の聖所に移されて、罪のあがないは終わっ
ていると、思い込んでいるだけかもしれません。彼らの罪は、まだ天
の聖所に移されておらず、その人の中に、しっかりと根付いていると
いうこともあり得るのです。

そのために、最後の日になって、多くのクリスチャンが、「主よ、主
よ、わたしたちはあなたの名によって預言したではありませんか」と
叫ぶのに対して、「あなたがたを全く知らない」と言われてしまうの
です。

「わたしにむかって『主よ、主よ』と言う者が、みな天国にはいる
のではなく、ただ、天にいますわが父の御旨を行う者だけが、はいる
のである」（マタイ7：21）。

恵みはすべての人に提供されていますが、聖所の儀式に示されて
いる救いの経験を通った者だけが、執り成しの祈りの香によって、罪

96 │ 聖所‐福音の道しるべ