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をおおってもらえるのです。また、執り成しの祈りの香によって罪をお
おってもらえるのは、恵みの期間が続いている間だけです。神様の救
いの計画には、恵みと同時に、裁きも含まれています。それが、「いつ
くしみと、まこととは共に会い、義と平和とは互に口づけ」(詩篇85
:10)することなのです。

聖徒たちが、品性の完成を目指して、聖所の過程をたどる時に、キ
リストの完全な生涯という香が、彼らをおおい続けます。天で行われ
る実体としての大贖罪日が終わると、私たちは、顔と顔とを合わせ
て、神様の栄光の前に立つようになります。罪人が至聖所において、
神様の臨在の前に立つ時に、天父は、キリストのとりなしの香のゆ
えに、イエス様が完全な生涯を送られたように、その人もイエス様と
同じ完全な生涯を送った者と見なして下さいます。

C、香壇の香と火
香壇で用いられる香は、特別な材料で作られていて、誰もそれと
同じものを作ることは許されませんでした(出エジプト30:34~3
8)。聖所の香は、極めて神聖なものとされ、イエス・キリストの清く
罪のない生涯を象徴していたので、誰一人、イエス様と同じように清
いと言える人はないからです。ただキリストのとりなしだけが、それを
可能にしました。
罪祭の血は、香壇の四隅の角に塗られましたが、それは、悔い改
めるすべての人に、主の赦しの恵みが直ちに与えられることを象徴し
ていました。
聖所の香壇の火をつけるのに、「異火」を用いてはなりませんでし
た。必ず、聖所の外庭にある燔祭の祭壇から採られた、神聖な火が

第5章 │ 97
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