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る者としないであろうか」(へブル9:14)と、言ったのでした。
次に火は、罪を焼き尽くすことを象徴していました。私たちのうち

の罪は、ことごとく焼き尽くされなければなりません。また、水が私
たちの体の表面を洗うように、私たちの外面的な行動を、み言葉と
照らして正していき、洗い清められていかなければなりません。

聖所の外庭で行われる儀式の中で、罪祭の血だけが、聖所の中に
持ち込まれ、そこで注がれました。血が聖所の垂れ幕の前に注がれ
ることは、霊的には、私たちが告白した罪が、天の聖所に移され、書
物に書かれたことを意味していました。もし、私たちの罪が天の聖所
に移されなければ、執り成しの祈りによって与えられる、罪の赦しを
受けることは出来なくなります。たとえ私たちが赦されたとしても、
罪の記録は、私たちが罪の完全な除去を受ける時まで、天の聖所に
残っているのです。天に移された私たちの罪は、大贖罪日に完全に
罪が除去される時まで、天の記録に残されています。このことについ
ては、罪の除去の学びで詳しく見ていきます。

(3)罪祭

1.罪祭について理解する

罪祭は、罪を犯した者が、罪の赦しを求めて捧げる供え物で、最
も重要な儀式でした。それは、罪のない小羊の血が、私たちの罪を
清めることを、私たちに実感させる実物教訓でした。血は命そのもの
ですから、重要なものでした。しかし、罪を犯した私たちの血には、

第4章 │ 55
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