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ですから、人を教える立場にいる者の責任は、どれほど厳粛なこ
とでしょう！教会員に誤った福音のメッセージを伝えれば、全会衆は
滅びます。また、指導者が、罪祭を捧げる経験をしていなければ、ど
うやって民を導くことができるでしょうか？

次に、民のつかさたちのひとりが罪を犯すならば、二番目に高価
な、雄山羊を供え物として捧げるよう命じられていました。一般の人
が罪を犯した場合には、雌山羊や羊、または鳩をたずさえて来なけ
ればなりませんでした。このように、個々の罪に対する供え物の価値
は、犯した人の霊的、社会的な責任に比例して大きくなっていったの
です。社会的な立場が高ければ高いほど、より大きな犠牲を捧げな
ければならず、悔い改めの深さが求められました。

罪祭は、犠牲制度の中で、罪の赦しが与えられる唯一の供え物で
した。この儀式の中で、祭司はいけにえの血を聖所にたずさえて行
き、垂れ幕の前で七度注ぎ、執り成しの祈りを捧げました。それによ
って、罪の赦しが与えられたのです（レビ4：6）。

愆祭〔愆はあやまちの意味〕も罪祭の一形式でしたが、他人に与
えた傷害や損害に対する賠償が要求されていました。また、故意に
犯した罪に対する赦しも含まれていました。

燔祭と酬恩祭には、罪を赦す効力はなく、それは、罪祭の後に捧
げられる献身と感謝を表す供え物でした。そういうわけで、罪祭は、
全ての供え物の中で最も重要な儀式でした。

３、罪祭が教える信仰と悔い改め

罪祭について先へ進む前に、私たちの信仰と悔い改めの経験を、
罪祭を通して考えてみましょう。信仰と悔い改めは、共に賜物だと言

第４章 │ 57