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彼に対する、天の神様の怒りをもたらしている、罪についての観念
でした。

イエス様の苦しみを預言した詩篇には、次のような言葉がありま
す。「数えがたい災いがわたしを囲み、私の不義がわたしに追い迫っ
て、物見ることができないまでになりました。それはわたしの頭の毛
よりも多く、わたしの心は消えうせるばかりになりました」（詩篇40
：12）。私たちの数えがたい罪が、すべてイエス様ご自身の罪となっ
たので、頭の毛よりも多いと言われています。「わたしの心は消えう
せるばかりになりました」。つまり、心臓が破裂したことを意味する
預言の言葉です。

このことを知る時、私たちはどうして罪の生活を続けることができ
るでしょうか？戒めにそむいて、神様のみ子を、再び十字架の苦しみ
に引きずり込むことができるでしょうか？私たちが罪をやめて、あら
ゆる誘惑に勝利して、神様の品性を表すようになる唯一の道は、神
様の愛を知ってそれに感動し、私たちも生活の中にそのような愛を
表すことしかありません。

神様が、シナイ山でモーセに石の板(十戒)を下さる時、雷と稲妻と
地震と暗黒が山を覆いました。同じく、カルバリーの山で神様のみ
子が死なれた時、十字架の周囲には、雷と稲妻と地震と暗黒があり
ました。それは、神様が十字架の上で新しい契約を立てておられた
という証拠です。古い心の状態のままでは、神様の戒めを守ること
の出来なかった人々に、神様は究極の愛を表し、聖霊を通して、私た
ちの心と思いのうちに、ご自身の律法を記してくださったのです。神
様の救いの恵みが余りにも大きくて、それに感動し、私たちの自我が
砕かれた時、へブル書の新しい契約が成就するのです。「わたしが、

68 │ 聖所‐福音の道しるべ